筆者が実践する英語速読のやり方|5ステップで速度アップのトレーニング法

外資系企業に入社したとき、筆者はTOEIC 900点を超えていました。リーディングは得意な方だと思っていました。

ところが実際に仕事が始まってみると、グローバル本社から降ってくる英語メールや資料に全然ついていけませんでした。1通読むのに日本語の2~3倍の時間がかかっていたと思います。結局、多くの英語メールをほぼ無視に近い状態で過ごしていた時期が長かったです。

問題は読めないことではなく、精読していると時間がかかりすぎることでした。スピードが求められる仕事の現場では、正確に読む力よりも、速く読み切る力のほうが重要なんですよね。速読スキルも大事なんだなと。

最近では、英語の会議に参加できなかった場合に録画を観るよりも、文字起こしやAIによる要約を読む方がキャッチアップのスピードが速い場面も増えています。1時間の音声を聴くより、文字で5分で済ませたいケースが現実に多いです。これも結局、速読スキルがあって初めて成立する話ですよね。

しかも細かいニュアンスまで正確に掴もうとすると、翻訳を挟まず英語のまま読めたほうが良いと感じます。翻訳を挟むとどうしてもニュアンスが捉えられません。速読できれば原文のまま読み進められるので、議論の解像度が落ちません。

ところが英語速読のノウハウは、あまり体系立てて紹介されていないように感じます。

ネットの記事を探しても「チャンクで読もう」「返り読みをやめよう」といった断片的なアドバイスは見つかりますが、初心者が迷わず進めるやり方としてまとまった情報はなかなか見つからなかった、というのが筆者の実感です。

そこで筆者は、自分なりに試行錯誤しながら5つのステップに落とし込みました。この記事では、その5ステップを順を追って紹介します。

この5ステップで処理速度を底上げした結果、今では英語の文章を処理するのにノーストレスです。

ビジネスパーソンの方はもちろん、TOEICやTOEFLのリーディングで時間切れに悩む方、その他英語のコンテンツを速くキャッチアップしたい方にも役立てば幸いです。

それではまいります!

この記事の執筆者:Leo

  • 日本生まれ日本育ち、海外在住経験ほぼゼロ。
  • 国内学習で英語力をアップ。
  • 現在の英語力は外資系企業でネイティブとガンガン議論できるレベル。
  • これまで長期に渡り様々な手法で英語力アップにコミットし、ときには挫折し、ときにはうまくいった経験から、読者に有益で再現性のある情報を届けたい。
  • BizSprinto開発チームの一員。
目次

日本人が英文を読むのが遅い4つの原因

まず原因を整理します。日本人が英文をなかなか速く読めないのには、典型的な4つの原因があります。ここを理解しておくと、その後のトレーニングが腑に落ちやすくなります。

1つ目は返り読み。英文を後ろから前に戻って和訳する読み方です。日本語と英語の語順が違うために、学校教育や受験勉強で自然と身についてしまう癖ですが、速読の最大の敵です。

2つ目は和訳癖。英文をいちいち日本語に変換してから理解する読み方です。頭の中で2言語を行ったり来たりするので、どうしても時間がかかります。筆者がかつてメールをほぼ無視していたのも、読むたびに無意識に和訳していたからでした。

3つ目はサブボーカル。文字を目で追うときに頭の中で音読してしまう現象です。誰にでもある程度はあり、そもそも単語の発音や単語ごとの音のつながりが分からないと文章を読んでいる間に詰まってしまいます。

4つ目は語彙不足。知らない単語でつまずくと、その都度処理が止まります。速読テクニックを身につけても、基本語彙が足りていないと効果が頭打ちになります。

速読力アップへは、以上の4つへのアプローチが必要です。

速読を始める前に押さえたい2つの前提条件

速読トレーニングを始める前に、最低限の基礎があることを確認しておきたいです。

まず、中学英語レベルの文法は理解していること。関係代名詞・時制・受動態あたりが怪しい状態で速読に取り組んでも、結局文の構造を処理できずに詰まります。文法に不安がある方は、関連の書籍で下地を作ってから速読に進むのが近道です。

次に、単語レベルである程度の基本語彙は持っていること。TOEIC700点レベル、英検2級〜準1級相当くらいあれば十分かと思います。

これより下の段階で速読に取り組むと、語彙力の観点でハードルが高くなってしまい挫折しやすくなります。

この下地があれば、あとはスピードのトレーニングで一気に底上げできます。逆に下地が弱いと感じる場合は、速読と並行して単語・文法の補強を続けるのがいいでしょう。

ステップ1:チャンク読みで返り読みを断つ

5ステップの最初は、チャンク読みです。

チャンクとは意味のかたまりのことで、英文を主語・動詞・目的語・修飾句などのブロック単位で区切って、前から順番に処理する読み方です。

例えば次の英文を考えてみてください。

The team decided / to postpone the meeting / due to the weather.

このように意味のかたまりごとに区切りを入れて、「チーム/決めた/会議を延期することを/天候のせいで」と前から順番に理解します。戻って日本語の語順に並べ替えたりはしません。英語の語順のまま意味を取っていく訓練です。

最初は区切りを入れる場所が分からなくて戸惑うかもしれません。慣れるまでは書籍や記事に手書きでスラッシュを入れて練習するのがおすすめです。1週間も続ければ、頭の中で自然に区切りが見えるようになります。

このステップが身につくと返り読み癖が激減するでしょう。

ステップ2:一文読みで文の処理速度を上げる

チャンク読みで前から処理する癖がついたら、次は一文単位で素早く読む練習です。

一文読みは、1文を1つの単位として見て、読み終えたらすぐ次の文に進むトレーニングです。1文あたり何秒で処理できるかを意識しながら読むのがポイントになります。

具体的には、短めの英文が並んだ教材(ニュース記事、短編物語、TOEIC Part 7の文章など)を使って、1文を読み切るタイミングを自分で決めます。最初は1文あたり10秒、慣れたら5秒、最終的には2〜3秒で読み切れるようにします。

このステップで鍛えられるのは、文法構造を瞬時に把握する力です。主語と動詞を一瞬で見つけて、残りの修飾句を処理すること。また、文章の中に含まれるチャンクの中でも特に大事なチャンクを見つけるスピードを上げることです。

この処理が速くなると、長文を読んでいてもペースが落ちません。

また、TOEICなどの試験での設問を読むスピードがグッと上がりますので、リスニング試験などで設問を先に理解しておく戦略にも有効でしょう。

ステップ3:スクロール読みで現代の読み方に慣れる

3つ目のステップは、スクロール読みです。

現代のビジネスシーンでは、紙の本で英語を読む機会のほうが圧倒的に少ないですよね。メール、チャット、ニュースサイト、社内ドキュメント、会議の文字起こし。ほとんどがスクロール前提の媒体です。

紙の本とスクロール画面では、目の動きも集中力の維持の仕方も異なります。スクロールでは文章全体が上下に動き続けるので、紙の本よりも改行時につながりを見失いやすくなります。ここに慣れていないと、文字を追うだけで疲れてしまいます。

スクロール読みを鍛えるには、意識的にスマホで英語ニュース記事(BBC、Reuters、NPRなど)を読む習慣をつけるのが早いです。指で一定のペースでスクロールしながら、そのスピードに合わせて読み進める練習を繰り返します。

このステップは見落とされがちですが、ビジネスパーソンにとっては効いてくると思います。スマホで英語のメールを確認する際や、会議の文字起こしを素早く確認したいときに、スクロールしながらパッと処理できるかどうかで業務スピードが変わってくるでしょう。

ステップ4:シャドーイングで音を覚える

4つ目はシャドーイングです。

シャドーイングは主にリスニング・発音強化のトレーニングとして知られていますが、実は速読にも強く効きます。

速読を妨げるサブボーカル(頭の中の音読)は、基本的に自分の発音で英文を再生する現象です。発音が分からないと速く読もうとしてもつっかえてしまいます。

シャドーイングで正しい発音・イントネーションを体に入れておくと、文字を目で追ったときに流れるように音が再生され、読解スピードも自然と上がります。

本当は速読はこのサブボーカルを消して読んでいくことが望ましいのですが、実際それはかなり難しくどうしても頭の中で声に出してしまいます。なのでまずは発音をしっかり身につけておく必要があると感じます。

シャドーイングのやり方はシンプルで、ネイティブの音声を流しながら、遅れて追いかけるように発音するだけです。素材はポッドキャストがおすすめです。最初はスクリプトを見ながら、慣れたらスクリプトなしで挑戦します。

筆者の実感として、シャドーイングを日課に組み込むことで読解スピードが上がります。音と文字の連動が速読に直結するのは、やってみないと実感しづらい部分かもしれません。

ステップ5:WPM計測して全文を時間内に読み切る

5つ目のステップは、WPM(Words Per Minute)を計測しながら長文を時間内に読み切る練習です。

ここまでのステップで処理速度の土台はできているはずなので、最後は本番のような負荷をかけて仕上げます。

やり方は、例えば500語の英文記事を用意して「3分で読み切る」と決めて取り組みます。500語÷3分でWPM約167です。読み終わったら時間を測って、自分の実際のWPMを算出します。

目標値の目安は以下の通りです。

TOEICリーディングセクションを完走するにはWPM150以上。ビジネスで英語ニュース・資料・会議の文字起こしを違和感なく処理したいならWPM200以上。ネイティブ成人の平均は250〜300WPMと言われています。

最初は目標に届かなくて当然です。でも毎日1記事ずつ計測を続けると、だんだんと読めるスピードが上がっていくのが実感できます。成長を数値で見られるので、モチベーション維持の面でもこのステップは重要です。

理解度チェックと毎日の継続が速読力を決める

5ステップを回しただけでは、速読力は完成しません。2つの仕上げが必要です。

1つ目は、読み終えた後の理解度チェック。速読は「速く読む」ことが目的ではなく、「速く正確に理解する」ことが目的です。内容が頭に入っていなければ、どれだけ速く読めても意味がありません。

理解度をチェックする具体的な方法は、読み終えた後に英文を見ずに「何が書かれていたか」を自分の言葉で要約してみることです。できれば声に出すか、簡単にメモする(英語で)。これをやると、読んだ気で終わっていないかが一発で分かります。

2つ目は、毎日の継続。速読は一回やって終わりでは身につきません。また短期間に集中してやるよりも、毎日少しずつでもいいので長期的にやった方が身に付くと思います。1日15〜20分でいいので、毎日5ステップを回す習慣を作りましょう。

筆者のおすすめは、通勤電車の往復の時間を充てる方法です。通勤中は発音できないので、速読やリスニングの時間とするのが良いと思います。

AI翻訳があるから英語の速読はもう不要では?

このような疑問を持つ方もいると思います。でも筆者の実感としては、翻訳を挟むとどうしてもニュアンスが丸まるんですよね。また毎回翻訳ボタンを押すのも面倒です。細かいニュアンスや議論の温度感まで正確に掴みたい場面では、英語のまま読めたほうが圧倒的に速くて正確です。

むしろAI時代だからこそ、文字起こしやAI要約を速く読める力の価値は上がっている印象があります。1時間分の会議録画を見返すより、文字起こしとAI要約を3分で読み切るほうが効率的な場面が確実に増えているからです。その場でも速読力がないと、そのスピードは出せません。

また何を目指すかですが、海外で働くことも視野に入れる場合、いちいち翻訳していられませんね。

5ステップを効率よく回したい方へ

ここまで読んで、「5ステップ全部やるのは面倒だな…」と感じた方もいるかもしれません。

書籍やニュース記事などの素材を揃えて、タイマーを用意して…というのは、続けるハードルが高いです。

そこで筆者が開発に携わっているアプリ、「BizSprinto 5ステップ英文速読」のご紹介です。

BizSprinto 5ステップ英文速読

この記事で紹介した5ステップをそのままアプリに組み込んであり、通勤電車の5分程度で全ステップを1周できます。

チャンク読み・一文読み・スクロール読み・シャドーイング・WPM速読の全部がアプリ内で完結。最後には必ず理解度テストがつくので、読んだ気で終わる罠も防げます。

語彙レベル3段階×スピード3段階から選べるので、初心者から上級者まで自分に合った負荷で取り組めます。読んだ単語数が自動で記録されるので、モチベーション維持にも役立ちます。

料金は月額500円で、ダウンロード自体は無料・制限回数まで無料でお試しいただけます。

筆者が試行錯誤の末に辿り着いた5ステップを、迷わず回せる設計にしたアプリです。英文処理速度を本気で上げたい方、TOEIC対策で時間切れから卒業したい方は、ぜひ一度試してみてください!

BizSprinto 5ステップ英文速読をApp Storeで見る

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