英語でニュースを聴いてみたい。そう思って海外のニュースポッドキャストを再生してみたものの、速すぎて何を言っているのかまったくわからず、30秒で停止ボタンを押した——。
英語の勉強に本腰を入れ始めた頃の筆者です。
TOEIC 900点を超えた状態で外資系企業に入社したのに、CNNやBBCのポッドキャストを聴くと絶望的なほど聞き取れない。試験英語ならそこそこできるのに、ナチュラルスピードの英語ニュースになると途端に脳がフリーズする感覚です。
ただ実際には、英語ニュースポッドキャストにも難易度の幅がかなりあります。
ゆっくり話してくれる学習者向けの番組もあれば、スクリプト付きで丁寧に解説してくれるものもあります。いきなりネイティブ向けの報道番組に飛び込む必要はないのですよね。
筆者自身、レベルに合ったポッドキャストをとにかく耳が暇なときに聴き続けた結果、海外ブランチとの会議にもついていけるようになりました。
純ジャパで海外在住経験なしの筆者でもできたので、正しい番組選びさえすれば誰でも成長を実感できるはずです。
この記事では、英語ニュースを聴けるポッドキャストを初級・中級・上級の3レベルに分けて10番組厳選して紹介します。
それぞれのエピソード時間や更新頻度、どんな人に向いているかも具体的に解説するので、自分にぴったりの1番組を見つけてみてください。
- 日本生まれ日本育ち、海外在住経験ほぼゼロ。
- 国内学習で英語力をアップ。
- 現在の英語力は外資系企業でネイティブとガンガン議論できるレベル。
- これまで長期に渡り様々な手法で英語力アップにコミットし、ときには挫折し、ときにはうまくいった経験から、読者に有益で再現性のある情報を届けたい。
- BizSprinto開発チームの一員。
英語ニュースポッドキャストはレベル選びがすべて
英語ニュースのポッドキャストに挫折する人のほとんどは、レベル選びを間違えています。
よくある失敗パターンは、いきなりBBCやNPRのメインニュース番組を聴こうとすること。
これらの番組はネイティブのニュースキャスターがナチュラルスピードで話すので、TOEIC 800点台でも「ほぼ聞き取れない」と感じる人が多いと思います。
聞き取れない英語をひたすら流し続けても、残念ながらリスニング力は伸びません。
言語習得の研究では、学習者が内容の70〜80%程度を理解できる素材が最も効果的だとされています(出典:筑波大学 第二言語習得研究)。
つまり、聴いていて「だいたいわかるけど、ところどころわからない単語やフレーズがある」くらいがちょうどいいんです。
だからこそ、自分の今のレベルに合った番組を選ぶことが出発点になります。
以下では初級・中級・上級に分けて紹介していくので、まずは自分がどのレベルに当てはまるか考えてみてください。
初級はTOEIC 500〜700点くらい、英語のリスニングにまだ自信がない方。
中級はTOEIC 700〜850点くらい、ある程度聞き取れるがネイティブスピードはまだ厳しい方。
上級はTOEIC 850点以上、実務で英語を使っている方やさらにリスニング力を磨きたい方、というイメージです。
【初級】英語ニュースの第一歩に最適な3番組
初級レベルの方には、話すスピードがゆっくりで、語彙も比較的シンプルな番組をおすすめします。
公式サイトにスクリプトが公開されているものも多いので、Spotifyでの文字起こしに違和感があれば確認できるのは安心です。
NHK World Japan – Easy Japanese News

日本のNHKが海外向けに発信している英語ニュース番組です。
扱うのは日本国内のニュースが中心なので、背景知識がある状態で聴けるのが最大の強みです。
エピソード時間は約15分。更新は毎日行われています。
話すスピードはかなりゆっくりで、発音もクリアです。
日本の出来事を英語でどう表現するのかを学べるので、外資系企業で日本の状況を英語で説明する練習にもなります。
筆者がポッドキャスト学習を始めた頃、最初に選んだのがこの番組でした。日本のニュースだから内容が推測しやすく、聞き取れない部分があってもストレスが少なかったのを覚えています。
初級の方はまずここから始めてみてほしいです。
※この番組は珍しくSpotifyには掲載がなく、Apple Podcastには掲載があります。専用のアプリもあり、筆者はそちらを入れています。
Voice of America – Learning English

アメリカ政府が運営する国際放送Voice of America(VOA)が提供する、英語学習者向けのニュース番組です。
英語学習ポッドキャストの定番中の定番と言っていいでしょう。
最大の特徴は、使用する語彙を約1,500語に制限していることです。ナチュラルスピードの3分の2程度のゆっくりしたペースで読み上げてくれるので、聞き取りやすさは抜群です。
エピソード時間は約30分で、更新は毎日。
扱うニュースはアメリカや世界の政治・経済・科学・文化と幅広く、国際ニュースの基本的な英語表現を身につけるのにぴったりです。
公式サイトにはスクリプトも掲載されています。
SBS News in Easy English

SBS News in Easy Englishは、英語学習者向けに作られたやさしいニュースポッドキャストです。
オーストラリアの公共放送であるSBSが運営していますので、若干オーストラリア関連のニュースが多いですが、国際的なニュースも多くカバーしています。
1回あたり5分程度と短く、通常レベルのニュースよりもゆっくり、かつわかりやすい英語で読まれるので、初心者でも取り組みやすいと思います。
毎日少しずつニュース英語に触れたい人に向いている番組です。
【中級】理解力をグッと引き上げる4番組
中級レベルの方は、学習者向け番組からネイティブ向け番組への橋渡しとなるポッドキャストを選ぶのがポイントです。
スピードはやや速くなりますが、構成がしっかりしていて聴きやすい番組を集めました。
BBC Learning English from the News

BBCが提供する英語学習番組の中でも、ニュースに特化したものです。筆者のイメージでは、中級者への入口的な番組です。
毎週注目ニュースを1つ取り上げて、ニュースでよく使われる語彙や表現をわかりやすく解説する構成になっています。普通のニュース番組よりも、学習者向けに噛み砕かれているのがポイントです。
普通の英語ニュースはまだ重いけど、教材っぽすぎる番組は退屈という人に合うと思います。
上記で紹介したような初心者向けの番組に飽きてきたら、一度聴いてみると良いでしょう。
CNN 10

もともとはアメリカの学生向けに制作されたCNNのニュース番組で、現在はポッドキャストとしても配信されています。
10分でその日の主要ニュースをコンパクトに解説してくれるのが特徴です。
更新は平日毎日。話すスピードはネイティブ向けニュースよりもやや遅めで、複雑な話題も背景情報を補足しながら進めてくれます。
学生向けだからといって内容が薄いわけではなく、国際政治や経済のトピックもしっかり扱っています。
英語ニュースのリスニングに慣れる段階として、CNN 10はベストな選択肢のひとつだと思います。
本家CNNに挑戦する前のステップとして活用してみましょう。
BBC Global News Podcast

BBCが毎日2回配信するグローバルニュースのポッドキャストです。
エピソード時間は約30分。世界中の出来事を幅広くカバーしており、国際ニュースを英語で理解する力を養うには最適な番組です。
中級に分類しましたが、正直なところ中級〜上級の境目くらいの難易度です。
BBCのキャスターがナチュラルに近いスピードで話すので、最初は全部聞き取れなくても大丈夫です。大事なのは、全体の流れを掴む練習をすることです。
イギリス英語に慣れたい方には特におすすめです。アメリカ英語とは異なる発音やイントネーションに触れることで、リスニングの幅が広がります。
筆者は一時期毎朝歯磨きをしたり身だしなみを整えている際に聴いていました。
外資系企業ではさまざまなアクセントで話す同僚がいるので、アメリカ英語以外のアクセントに慣れることも大事ですね。
The Daily (The New York Times)

ニューヨーク・タイムズが制作するニュースポッドキャストで、全世界で多くのリスナーを抱えている人気番組です。
エピソードは約25〜30分。平日毎日更新されます。
この番組の特徴は、1エピソードで1つのトピックを深掘りするスタイルです。
表面的なニュースの概要ではなく、背景や関係者のインタビューを交えて多角的に掘り下げてくれます。
英語のリスニングだけでなく、世界情勢に対する理解も深まるので一石二鳥です。
パーソナリティの方の話し方は落ち着いていて聴きやすいのですが、インタビュー相手によっては聞き取りにくいこともあります。それも含めて実践的なリスニング練習になるでしょう。
会議で色々なアクセントの英語に対応する必要がある方には、むしろちょうどいい訓練材料だと思います。
【上級】ネイティブレベルのニュースに挑戦する3番組
上級レベルでは、ネイティブが日常的に聴いているニュースポッドキャストに挑戦します。
スピードも語彙も容赦ないですが、ここについていけるようになれば、英語でのニュース理解力は実務レベルに到達したと言えます。
NPR – Up First

アメリカの公共ラジオ局NPR(National Public Radio)が毎朝配信するニュースポッドキャストです。エピソード時間は約10分。
短いですが情報量は濃密で、その日の主要ニュースを3つほどテンポよく伝えてくれます。
更新は毎日。アメリカのビジネスパーソンが朝のルーティンとして聴いている番組の代表格です。
ナチュラルスピードで話されますが、各ニュースの構成がしっかりしているので、話の流れを見失いにくいのが特徴です。
筆者は現在もたまにこの番組を聴いています。
外資系の同僚とのスモールトークでアメリカのニュースについて話す機会が多いので、ネタの仕入れ先としても重宝しています。
Economist Podcasts (The Economist)

イギリスの経済誌The Economistが配信するポッドキャストシリーズです。複数の番組がありますが、おすすめはThe Economist Morning Briefing。エピソード時間は約5〜7分で、更新は平日毎日です。
経済・ビジネス・国際政治のニュースが中心で、ビジネスパーソンにとって最も実用的な番組のひとつです。
使われる語彙は高度ですが、論理的な構成で話が進むので、慣れてくると意外と聴きやすく感じるようになります。
ただ、最初から全部聞き取ろうとすると挫折しやすい番組でもあります。
筆者も最初は6割くらいしか理解できませんでした。それでもほかのポッドキャストと合わせて聴き続けていくと、あるときストレスフリーで聴けていることに気づく瞬間が訪れます。
ひたすら聴きましょう。
BBC Newscast

BBCのジャーナリストたちがニュースの裏側を語るカジュアルなトーク形式の番組です。エピソード時間は約30〜45分。更新は週に数回です。
この番組が上級向けである理由は、ニュースの読み上げではなく、ジャーナリスト同士の自然な会話があるからです。
スラングやイディオムも頻繁に飛び出しますし、話題があちこちに飛ぶこともあります。でも、だからこそリアルな英語の会話に近い体験ができます。
ビジネスの現場では、フォーマルなプレゼンよりもカジュアルな雑談の方がむしろ難しかったりします。
そういう場面に備えるトレーニングとして、BBC Newscastは非常に優秀な素材だと思います。
ポッドキャストでニュースを聴くときの効果的な3つの習慣
せっかくレベルに合った番組を選んでも、ただ漫然と聴き流しているだけでは効果は半減します。筆者がやってみて効果があったと感じる習慣を3つ共有します。
1つ目は、同じエピソードを最低2回聴くことです。
1回目は全体の流れを掴むことに集中し、2回目は聞き取れなかった部分に注意を向けます。例えば通勤の行きと帰りで同じエピソードを聴くようにするなどです。
2回目で聞き取れる部分が増えると、それだけで達成感が生まれます。
2つ目は、スクリプトを活用することです。多くのニュースポッドキャストは公式サイトやアプリでスクリプトを公開しています。
聴いた後にスクリプトを確認して、聞き取れなかった箇所をチェックする。この作業を繰り返すと、自分の弱点が明確になります。
3つ目は、シャドーイングと組み合わせること。気に入ったフレーズやセンテンスを見つけたら、音声に合わせて声に出して真似してみてください。
リスニング力だけでなくスピーキング力も同時に鍛えられるので、時間効率が非常に良いです。
筆者は外で歩きながらでもシャドーイングしています。
毎日続けるコツは「短い番組×決まった時間」にある
ポッドキャスト学習で最も大事なのは、結局のところ継続することです。そして継続のためには、ハードルを下げることが必要です。
続かないなーと思う人へのおすすめは、10分以下の短い番組を毎日決まった時間に聴くことです。
朝の通勤中、昼休み、寝る前など、既存の生活リズムに組み込むのがコツです。筆者はだいたい朝の支度中、通勤中、夕飯作っている間、寝る前が定番です。
「今日は30分のエピソードを聴くぞ」と気合を入れるより、「いつもの10分だけ聴こう」と思う方がはるかに続きやすいと思います。
30分の番組を聴こうとして3日で挫折するくらいなら、10分の番組を半年続けた方が結果的にリスニング力は伸びます。
最初の1ヶ月は効果を実感しにくいかもしれません。でも2ヶ月目くらいから、以前は聞き取れなかった表現がスッと耳に入ってくる瞬間が出てきます。
その体験が一度あると、続けるモチベーションが一気に上がるでしょう。
レベルアップのサインと番組の切り替えどき
さて、いつ次のレベルの番組にステップアップすればいいのでしょうか。筆者が考える目安は3つあります。
エピソードの内容を聴いた後に、日本語で要約できるようになったとき。これが最もわかりやすいサインです。
何について話していたか、主なポイントは何だったかを自分の言葉で説明できるなら、その番組の難易度はもう十分にクリアしています。
2回目のリスニングで95%以上聞き取れるようになったとき。最初のうちは2回聴いても70〜80%くらいの理解度だったのが、ほぼ全部わかるようになったら、その番組から得られる学びは減ってきています。
そして、聴いていて退屈に感じるようになったとき。これは実は重要なサインで、脳が刺激を求めているということです。もう少し難しい番組に挑戦しても大丈夫だというシグナルだと捉えましょう。
レベルアップする際のコツは、いきなり完全に切り替えるのではなく、新しいレベルの番組と慣れた番組を併用することです。
たとえば週5日のうち3日は新しい番組、2日は慣れた番組という配分にすると、挫折のリスクを減らしながらステップアップできます。
英語ニュースを聴く習慣が仕事に直結する
最後に、英語ニュースポッドキャストを聴く習慣がビジネスの現場でどう役立つかについて触れておきます。
筆者の実体験として、最も大きかったのはスモールトークへの対応力が上がったことです。
外資系企業で働いていると、会議の冒頭や昼食時に世界のニュースについて軽く話す場面が頻繁にあります。
以前は話題についていけずに愛想笑いでやり過ごしていたのが、今では自分から話題を振れるようになりました。
ニュースで使われる語彙や表現は、ビジネスメールやレポートでも頻出するものが多いです。
たとえばsurge(急増する)、mitigate(緩和する)、implications(影響・含意)といった単語は、ニュースでもビジネス文書でも日常的に使われます。ニュースポッドキャストを聴き続けることで、こうした語彙が自然と身についていきます。
そして何より、英語を英語のまま理解する力が鍛えられます。日本語に訳してから理解するのではなく、英語の語順で情報を処理する力です。
これはリスニングだけでなく、スピーキングやリーディングにも直結する基礎体力のようなものだと思います。
ニュースポッドキャストを毎日聴く習慣は、英語力全体の底上げにつながります。
10番組の中から自分のレベルに合ったものを1つ選んで、まずは1週間続けてみましょう。
ポッドキャスト学習と組み合わせると効果あり:BizSprintoアプリ
ポッドキャストで英語ニュースを聴く習慣ができてきたら、次のステップとしてシャドーイングを組み合わせると効果が倍増します。
筆者自身、ポッドキャストを聴くだけだった時期と、シャドーイングを並行して始めた時期とでは、リスニング力の伸びが違いました。
またシャドーイングはリスニングに加えて発話のトレーニングになるので、効率的です。
そこでおすすめしたいのが、筆者のチームが開発したアプリ、BizSprinto シャドーイング365です。ビジネス英語に特化したシャドーイング練習アプリで、毎日無理なく続けられる設計になっています。

音声を聴いてシャドーイングした自分の声を録音でき、AIが発音のフィードバックをくれるので、独学でも改善ポイントがわかります。
フレーズ解説もついているので、重要表現を意識して練習できるのもポイントです。
学習統計機能で自分の継続状況も確認できるので、モチベーション維持にも一役買ってくれます。
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ポッドキャストでインプットした表現を、シャドーイングでアウトプットする。この組み合わせが英語力を加速させる鍵になります。
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